私には1人「恩人」と言える方がいます。コンサルタントを開業して初めて顧問として雇っていただいた方です。今はすっかり引退されておりますが、当時はある会社の社長さんでした。中小企業診断士として右も左もわからない時に呼んでいただき経営顧問を依頼されました。仕事は「時々好きな時に会社に顔を出して、わしの話し相手をしてくれればいい」との事でした。これでは月々の顧問料をいただけない旨を申し上げたところ、「それだけ社長というものは孤独なんです。話を聞いてくれる人がいるのはそれだけで対価に値することですよ」と言っていただきました。もちろん駆け出しの私を支援してくれる意味もあったのでしょうが、そのことは今でも私の企業トップに対するスタンスの基軸になっています。
いくつかの会社の社長、会長などを歴任され、2年ほど前に引退されたのですが、今でも月に1回昼食をご一緒しお互いの情報交換や相談事など色々なお話をします。今では私にとって父親のような存在かもしれません。最近は体調を崩されているのですが、どうか長生きをしていただきたいと心から願っております。